
他人のコンセントを無断で使ってしまった場合、窃盗罪(電気窃盗)に問われる可能性があります。刑法245条が「電気は財物とみなす」と定めているためです。ただし、気づいた時点での対応次第で結果は大きく変わるため、このあと具体的なステップを順番に整理します。
やってはいけないNG行動
- 「バレていないから大丈夫」と放置して同じ行為を繰り返す → 常習性が蓄積され、悪質性の評価が上がる
- SNSや友人に「コンセント使っちゃった」と軽い気持ちで投稿・報告する → 自白の証拠として使われるリスクがある
- 管理者に問い詰められた際に嘘をつく → 虚偽説明は心証を悪化させ、示談の機会を失うことがある
【要注意】焦ってやってはいけない法的リスク
コンセントの無断使用に気づいた後、焦って以下の行動を取ると状況が悪化する可能性があります。
- 「少額だから」と自己判断で放置すること:金額の大小は犯罪成立と無関係。放置は常習性の蓄積につながり、後から一括で追及されるケースがある
- 管理者への過度な謝罪(「全部私が悪いです」等):不用意な謝罪は、無断使用を認識したうえで行ったことの証拠として扱われるリスクがあります。「ご迷惑をおかけしました」程度の遺憾の意にとどめるのが安全です
- 証拠の操作・隠蔽(防犯カメラの映像削除依頼、使用履歴の消去等):証拠の操作や隠蔽を試みることで「証拠隠滅の恐れがある」と判断され、逮捕リスクが極めて高まります。状況を著しく悪化させるため、絶対に行わないでください
不安がある場合、まず専門家に状況を伝えてから動くことで、不利な行動を避けることができます。
コンセント無断使用トラブルを解決する4つのステップ
ステップ1:使用を即座にやめ、状況を記録する
まず無断使用を今すぐやめてください。その上で、以下の情報をメモに残します。
- いつ(日時)
- どこで(場所・施設名)
- どのくらい(充電時間・使用機器)
- 何回行ったか(頻度)
この記録は後の相談や弁償の際に「正確に状況を伝える」ための材料になります。記録が曖昧だと「他にもやっているのでは」と疑われる余地を残してしまうケースがあります。
ステップ2:管理者に正直に申告する
管理者(店舗の店長、施設の管理者など)に「コンセントを許可なく使用してしまいました。電気代相当の弁償をしたいのですが」と伝えてください。
伝え方のポイントは以下の通りです。
- 「〇月〇日に〇〇のコンセントを約〇分使用しました」と具体的に説明する
- 「電気代相当の弁償をしたい」と弁償の意思を明確に示す
- 管理者が受け入れてくれた場合は、弁償の記録(領収書やメモ)を残す
「言いにくい」って気持ちはわかるけど、言わないまま放置して後から発覚するほうがずっと不利になるケースがある。まず正直に伝えること。それだけで状況は大きく変わるよ。
早期の自発的な申告と弁償は、仮に刑事事件として扱われた場合でも処分を軽くする方向に働く傾向があります。
ステップ3:弁償額の目安を確認する
スマホの充電にかかる電気代は1回あたり約0.3〜1円程度とされています。ただし、弁償の目的は「金額の精算」だけでなく「反省の意思を示すこと」にあります。管理者が金額を提示した場合はそれに従い、提示がない場合は「ご迷惑をおかけした分をお支払いしたい」と申し出ましょう。
ステップ4:再発防止策を取る
同じ行為を繰り返さないことが最も重要です。具体的には以下の対策が有効です。
- モバイルバッテリーを常備する
- 充電が必要な場合は「充電OK」の表示がある場所のみ利用する
- 迷ったら「使っていいですか?」と管理者に確認する
管理者が応じてくれない・大ごとになった場合の突破法
管理者に申告したものの「被害届を出す」と言われた場合や、すでに警察から連絡が来ている場合は、以下の対応を検討してください。
- 弁護士に相談する:「電気窃盗について警察から連絡が来ている。状況を説明して対応方法を相談したい」と伝える
- 法テラスの無料相談を利用する:収入要件を満たせば弁護士への無料相談が可能。「窃盗罪(電気窃盗)について相談したい」と伝える
- 示談交渉を検討する:被害者(管理者)との間で示談が成立した場合、検察官が不起訴を判断する際の有利な事情となる可能性があります。ただし、示談が成立しても起訴されるケースもあるため、詳細は弁護士に確認することをお勧めします
相談先の一覧と次に検討すべきこと
- 法テラス(日本司法支援センター):無料法律相談(収入要件あり)。電話:0120-007-110(フリーダイヤル)
- 警察相談専用電話:#9110(緊急でない法律相談)
- 各都道府県の弁護士会:有料相談(30分5,500円程度)
電気窃盗の全体像(判断基準・罰則・処罰傾向まで)を確認したい場合は、全体を整理した記事で網羅しています。
この記事で整理したステップを参考に、まず今日できることから始めてみてください。
参考法令・関連情報
- 刑法(e-Gov法令検索) ── 第235条(窃盗)、第245条(電気)

