民事と刑事の決定的な違い!賠償金と罰金はどう違う?

民事と刑事の違い解説

トラブルに巻き込まれたとき、「警察を呼べばすべて解決してくれるはずだ」と思いがちですが、実は言葉の定義を間違えると警察が対応してくれず、泣き寝入りになってしまう可能性があります。
結論から言うと、個人間のお金のトラブル(民事事件)と、犯罪行為のトラブル(刑事事件)はまったく別の手続きになります。このあと、民事と刑事の決定的な違いと、「民事不介入」で損をしないための行動手順を順番に整理します。

一目でわかる!民事事件と刑事事件の決定的な違い

分類 判断傾向
民事事件 おもにお金(賠償金)のトラブル。警察は原則介入しない
刑事事件 犯罪に基づく処罰のトラブル。警察が動いてくれる

「お金を出させたい(民事)」のか、「相手を捕まえて罰してほしい(刑事)」のかによって、頼るべき場所も集めるべき証拠も異なります。

項目 民事(みんじ) 刑事(けいじ) 日常の具体例
争う相手 個人 vs 個人(企業も含む) 国(検察官) vs 個人 知人に「金を返して」と請求するのは民事。人を殴って「逮捕される」のは刑事。
目的 損害の回復(賠償金・慰謝料など) 犯罪の処罰(懲役刑・罰金刑など) 慰謝料〇〇万円の支払いを求めるのは民事。相手に前科がつくのは刑事。
警察の介入 原則として介入しない(民事不介入) 積極的に捜査し、逮捕や取り調べを行う 「約束を破られただけ」なら警察は動かないが、「最初から騙し取る目的(詐欺)」なら動く。

【民事】警察が動かない「民事不介入」の落とし穴

たとえば、「貸したお金を返してくれない」「不倫されたから慰謝料を請求したい」といったケースは、典型的な民事トラブルです。

ここで注意しなければならないのが、警察には「民事不介入の原則」があるということです。警察は個人の金銭トラブルや契約違反には、原則として介入できません。
そのため、証拠を集めたり相手に請求したりするのは、すべて自分(あるいは依頼した弁護士)で行う必要があります。「警察がなんとかしてくれるだろう」と期待して放置しておくと、いつまで経っても解決せず、請求できる時効を過ぎてしまう可能性があります。

【刑事】警察が動いてくれる「刑事事件」が適用される場面

一方、泥棒(窃盗)、人に対する暴力(暴行・傷害)、最初からお金を騙し取る行為(詐欺)など、社会のルールを大きく逸脱する事案は「刑事事件」となります。

刑事事件の場合は、警察に被害届を出して捜査を依頼し、最終的に検察官が「起訴(裁判にかけること)」をするかどうかを判断します。相手に対しては、有罪になれば罰金や懲役などの「刑罰」が科されるため、強力な手段となります。

言葉の違いはこれでOK。一つ注意してほしいのは、「相手を刑務所に入れること(刑事)」と「自分にお金が返ってくること(民事)」は別問題だってことなんだ。じゃあお金を取り戻すには次にどう動くべきか、確認していこう。

注意!「民事」を放置するとどう損するのか?

「警察が動いてくれないなら、どうせ泣き寝入りだろう」と放置してしまうのが、一番よくある失敗パターンです。

たとえば、「貸したお金を返して」と請求できる権利(債権)には、一定の期間を過ぎるとその権利自体が消滅してしまう「消滅時効(民法第166条等)」というルールがあります。
行動を起こさずに数年が経過した結果、相手から「すでに時効なので支払いません」と主張され、本当に一切の支払いが受けられなくなるケースが少なからず存在します。民事のトラブルは、自分からアクションを起こさない限り、誰かが助けてくれるわけではありません。

正しい言葉を使った手続きの進め方

「警察に行くべきか」「弁護士に慰謝料請求(民事)を頼むべきか」の区別がついたなら、次は行動を起こす段階です。

自分が被害に遭っているトラブルが、ただの約束破りなのか犯罪行為にもあたる可能性があるのか迷う場合は、無料の法律相談を利用して客観的な判断をあおぐことが重要です。放置すれば証拠が消えたり時効を迎えたりして、ますます不利な状況になります。まずは事実関係をメモし、専門家の窓口へアクセスしましょう。

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